岩手町SDGs未来都市共創プロジェクト

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リビングラボ

令和4年度の美しい100年の森プロジェクトについてご報告をさせて頂きます!

6月19日(日)に実施した「美しい100年の森プロジェクト 2022フォーラム」を皮切りに、先進地視察と全3回の林業研修会(・チェーンソー取り扱い・作業道作り・振り返り会)を実施しました。

町内から関心のある方にお集まり頂き、来年度へ向けた動きについても多くの意見を頂くことができました。

 

__先進地視察

先進地視察では、自伐型林業で生業を立てながら、先人たちが残してくれた森の管理をされている一般社団法人九戸山族を訪問しました。

天然の広葉樹が生い茂る九戸山族の森林は、200haにも及ぶ大規模で自然豊かな森です。

森林を進みながら、開拓中に築かれたベースキャンプをいくつか視察し、最新のベースキャンプへ着いたときには、まだ未開拓の森の音や匂い、温かみに触れることができました。

また九戸山族の皆さんから、様々なレクチャーを参加者の皆さんに行って頂き、森づくりの学びを深める機会となりました。

 

__チェーンソー研修会

有限会社工藤管理サービス(一関市)の工藤寛氏に来町していただき、豊岡地区の森林にてチェーンソー研修を実施しました。

座学と実際にチェーンソーを使用して木を切る練習、そして、工藤氏による伐木の実演が行われました。

座学ではチェーンソーの基本から林業作業の危険性などを丁寧にご説明いただきました。

実技では初めてチェーンソーを扱うグループと経験者グループの二手に分かれての作業を行い、初めての方でも焦らずゆっくりとスキルを身に付けることができる時間となりました。

最後に行われた実技演習では工藤氏による伐木が行われ、狙い通りの方向へ木がメキメキと音を立てながら倒れたときには、現場から拍手が起こりました!

資格を取得できる講習ではありませんが、初心者のための基本的な操作や、経験者向けの応用などを学ぶことができる機会となりました。

 

__作業道作り研修

作業道作り研修は、自伐型林業協会作業道アドバイザーの野村正夫氏をお招きし、一般社団法人東北・広域森林マネジメント機構が管理する一戸町の森林にて実施いたしました。

野村氏は全国から注目をされる作業道作りのスペシャリストで、今回は林業において最初に実施する道作りの重要性を座学と現場研修にて紹介いただきました。

雨や災害に強い道作りについて座学でレクチャーを受けた上で、現場に向かうことは、理解を促進させるだけでなく、気づきや質問をするきっかけにもなります。

現場へ移動中は質問が飛び交っていました。

現場研修では、実際にバックホー(油圧ショベル)を動かし必要な分だけ山を削り道を作る作業を体験しました。

操縦が初めての方からベテランの経験者の方まで操作を体験し、道作りに必要な作業機材であるバックホーの扱いを経験しました。

 

__振り返り会

全3回に渡る研修最後の振り返りでは、一般社団法人法人東北・広域森林マネジメント機構の三木真冴氏が座長となり、2つのグループに分かれて、これまでの感想や感じたことなど意見交換を行いました。

また、令和5年度の本プロジェクトについての意見交換を実施し、どのような形で実施するのが望ましいか、行ってみたい研修があるかなどを皆さまからヒアリングしました。

「副業として林業を行ってみたい」「自分の山を自分の手で管理したい」「今回できた仲間と共にプロジェクトに取り組みたい」など多くの意見をいただきました。

特に自分一人ではなかなかできないため、仲間と共に来年度以降も取り組む体制がほしいというお声が多く、また、新たな参加者を増やしながら引き続き取り組んでいきたいという考えに参加者の皆さんが賛同されておりました。

来年度は、美しい100年の森プロジェクト事務局にて町内に研修林を確保し、新たな環境を用意していきたいと考えております。

また、研修なども検討し、本年度一緒に活動された皆さまをはじめ、新しい参加者の募集も引き続き行い、本プロジェクトに取り組んでいく体制を整えたいと思います。

本年度ご参加いただきました皆さま、誠にありがとうございます。来年度も引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

__協力団体・事業者

一般社団法人東北・広域森林マネジメント機構(釜石市)

一般社団法人九戸山族(九戸村)

あきた森のハーモニー(秋田県)

一般社団法人ふくい美山きときとき隊(福井県)

一般社団法人東北GYROs(宮城県)

有限会社工藤管理サービス(一関市)

NPO法人自伐型林業推進協会(全国)

株式会社テレビ岩手(取材)