世界中のユニークな彫刻作品に出会う場所
岩手町と聞くと皆さんは何を思い浮かべますか? キャベツやブルーベリーなど様々な特産品も有名ですが、この町に降り立って多くの人がまず町中にある「野外彫刻」の多さに驚くのではないでしょうか。
中でも存在感を放つのは、道の駅に隣接した「石神の丘美術館」です。この美術館は、1993年に岩手県では初となる野外彫刻美術館として開館しました。その背景には、1973年から30回にわたり開催されてきた「岩手町国際石彫シンポジウム」の伝統があります。
昭和48年から始まった岩手町国際石彫シンポジウムは、国内外から作家を含めて、毎年町産の黒御影石を主に使用して公開製作を行ってきました。現在シンポジウムは開催されなくなってしまいましたが、それまでに作られた多くの作家の作品を今でも見て、触れることができます。
『Swing in the Air 2020』(2020、西野康造)
石神の丘美術館は道の駅『石神の丘』にあり、アートだけでなく、ふらっと晩御飯のおかずに、とれたての新鮮な野菜を買いにきたり、地元の農家のお母さんが作ったお惣菜やお菓子などの食も楽しめる場所として、町内外の方で賑わっています。
美術館の広々とした屋外展示場「花とアートの森」には、石神山(標高326m)の斜面を利用した散策エリアやデザイン遊具が設置され、自然の中で彫刻作品に触れることができます。また、四季を通じてエリアごとに様々な草花を楽しむこともできるので、散歩をするだけでも気持ちがいいのも特徴です。アートを鑑賞するだけでなく、それに関わり、土地と対話するきっかけをくれるような、そんな場所です。
石神の丘美術館
石神の丘美術館
・住所:岩手県岩手郡岩手町大字五日市10-121-21「道の駅石神の丘」となり
・営業時間:09:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月(祝日の場合は翌平日)、12月29日〜1月3日