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町の隣の大きな自然、丹藤川で五感を研ぎ澄ます

取材先:
丹藤川渓流

人間も含めた生き物たちの居場所へ

岩手町を流れる丹藤川(たんどうがわ)は、様々な生き物たちが共生している美しい場所です。

「ざぶーん」と近くで水の音がして、振り返ってみると立派なツノをもった一匹の雄鹿が川で水浴びをしているなんて姿も。町の中心地からほど近い場所にも関わらず、動植物の息吹を感じるこの場所は、どこか幻想的で来る人を惹きつけます。

一歩一歩進むごとに、さまざまな風の音、水の音、サワサワと生き物たちが動く音、木々の匂いを感じられます。ここは、普段閉じている五感を目一杯使って、自分の感覚に浸れる、そんな場所。川沿いには遊歩道が続き、誰でも歩いて楽しむこともできます。地元の人はそれぞれお気に入りのスポットをもっていて、朝早く丹藤川にきて、川が見渡せる橋の上でぼーっとするのが心を整える習慣になっている人も。

丹藤川では長年、子どもたちへの自然教育プログラムも行われています。「丹藤川自然愛護少年団」を主宰するのは、地元の動物病院の院長でもある佐々木一弥さん。毎年季節ごとの動植物やヒメホタルの観察会をしたり、巣箱づくりをしたり、町の子どもたちと共に、五感を使って自然を感じる体験を行っています。

丹藤川沿いは、春はヤマツツジが美しく咲き、夏前には藤がシーズンを迎え、秋には落ち鮎漁も行われています。四季折々の風景が楽しめるのも魅力の一つです。

一方で、年々川の水の量が減り、かつて生息していた天然のマスやアユもほとんどいなくなってしまったそう。川魚を獲る仕掛けのヤナ(梁)を管理する地元のヤナ組合では、毎年5月の暮れにアユを背負って川に放流する活動を地道に続けています。

「変わりゆく自然環境においてこの風景をどう守っていくのか」――その問いを持ち続けることの大切さを感じる、そんな町なかの大自然。ぜひ町から足を伸ばしてみてほしい場所です。

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