遊ぶ

町のレジリエンスを高める、未来都市へのウォーキング

  • トップ
  • 遊ぶ
  • 町のレジリエンスを高める、未来都市へのウォーキング

岩手町では町民の健康増進を目的に、リビングラボの一環としてウォーキングプロジェクトを実施しています。実際に岩手町を歩いてまわるリアル・ウォーキングから、デジタル空間上で仮想的に岩手町を歩き回るヴァーチャル・ウォーキング、そして遠隔の人とも通信で接続し対戦できるesports​​まで、岩手町のウォーキングやエクササイズの取り組みは多彩です。

町を歩く、というシンプルなアクションから、“町の基礎体力”を鍛え、未来都市への道標とすることはできるのでしょうか?

町民全員を健康へと導くウォーキング

岩手町では、持続可能なまちづくりのために、全世代が生き生きと生活できる環境や風土自体を醸成していくことを目的とした取り組み「健幸ウォーキングプロジェクト」が行われています。

もともと岩手町では、地域や医療関係者など多様な関係者が協働する「岩手町方式」による検診体制を整えたことによって高い検診率を達成したり、地域一体で高齢者のケアを行う安心生活支援ネットワーク事業「安心生活あいネット」を全国に先駆けて実施するなど、保健福祉において安心して生活するためのシステムを構築してきた背景があります。

町の風景を眺めながら、坂道や山道をウォーキング

このように、保健福祉への意識が地域として行き届いている岩手町においても、よその地域と同様に高齢人口の増加や運動機会の減少は大きく影響しています。そこで、町民の健康意識の向上を図ろうと組まれたのが、この健幸ウォーキングプロジェクト。健康や福祉をテーマとし、対象者が高齢者のみならず町民全員を対象にしているのが、このプロジェクトの特徴です。

どんな世代においても健康で安心して暮らせる町であれば、災害などの有事の際もコミュニティ全体として回復していける力は自ずと強くなります。町民の健康意識が高く、町民同士のコミュニケーションも日常的に行われているような、そんな町としての「しなやかさ」を育むことにも繋がる手段として、このウォーキングが行われています。

 

リアルとデジタルを行き来しながら歩く岩手町

健幸ウォーキングプロジェクトでは、大きく分けて3つの種類のウォーキング・エクササイズが行われています。一つ目は、実際に岩手町を歩いて回るリアル・ウォーキング。リアルウォーキングでは、岩手町体育協会主催の毎週のウォーキングプログラムが実施されているほか、町内外を対象にハイキングコースを団体で歩くことが積極的に実施されています。

二つ目が、ヴァーチャル・ウォーキング。インターネットや通信環境などの情報技術を活用することで、どの町を歩いても岩手町を歩いたかのように距離を表示することもでき、たとえば、東京の街を歩いていても、アプリ上で「本日の移動距離、石神の丘美術館から北上川源泉いわてまち川の駅です」と仮想的に岩手町を歩くことができるのです。

岩手町を歩きながらデジタルマップ上でスタンプラリーを楽しむことができるアプリ

また、テレビ岩手と共同開発した携帯アプリケーションでは、GPSを利用することで、岩手町を実際に歩きながらデジタルマップ上でスタンプラリーをクリアしていくことも可能です。リアルとデジタルを行き来することで、誰でも岩手町でのウォーキングをすることができます。

三つ目に、esportsがあります。esportsは、あらゆる世代が頭脳と身体を駆使して遊び交流する機会にもなり、NTT東日本と協働で岩手町に整備された高度無線環境により、公民館同士をビデオ会議ツール「Teams」で接続するなど、直接対面していなくとも対戦することも可能になっています。これらの取り組みは、身体を動かして健康意識を向上させつつ、世代や場所の制限を越えた新しい交流の在り方としても注目を集めています。

  • 高度無線環境でつないだ、別会場の町の人々と対戦する様子

  • 迫力ある映像を前に、真剣な眼差しに

  • 「太鼓の達人」でリズムよく楽しみながら頭と身体を動かすプログラムも

1 / 3

レジリエンスを引きこむウォーキングプロジェクトへ

「いわて健幸チャレンジ ㏌ 5きげんウォーク」でのストレッチの様子

多様なウォーキングやエクササイズによって町民の健康で幸福な生活を支援する健幸ウォーキングプロジェクトは、健康意識の向上のみならず、コミュニティ内外の連帯、ひいては町全体の社会的な回復力(レジリエンス)も目的としています。

人生100年時代における健康の在り方をあらゆる世代で意識して、歩行や運動に取り組み、そこから町内や町外とのコミュニケーションを促進し、町や都市同士が相互的に回復力を高めることではじめて、持続可能な未来都市をつくりあげることができるのではないでしょうか。リアルとデジタルを行き来可能な岩手町から、未来都市の礎を築く一歩が踏まれることを祈って——。

ご相談・お問い合わせ

ご相談・お問い合わせ

岩手町のSDGs未来都市の取り組みに関するお問い合わせは、以下よりお願いいたします。
地域間連携、町内外の事業者の方からのご相談などもお待ちしております。
※ご用件名に「きこえるいわて」と記入ください。

お問い合わせ