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野原の床屋から、地球のための小さなアクションを

取材先:
野原の床屋

サロンから出るゴミをリサイクルして資源へ

岩手町の一角に、畑のみどりに囲まれた素敵な小さな床屋があります。親子2人で営んでいる「野原の床屋」は、若い方から80歳のおじいさんおばあさんまで訪れる、地域に愛される床屋さんです。オーナーの馬場百合子さんは、福祉理容師の資格も持っており、訪問理容や障がいのあるお子さんへのヘアカットなども行っています。

馬場さんは、数年前から、理美容サロンから出る使用済みのヘアカラー剤のチューブをリサイクルする活動を始めています。ヘアカラーチューブの容器はアルミニウム製で、リサイクル可能な素材であるにも関わらず、理美容業界ではその多くがリサイクルされずにゴミとして捨てられている現状がありました。

一方で、ヘアカラーチューブの資源化は、省エネルギーになると共に、二酸化炭素の排出削減、地球温暖化防止、ゴミの削減や環境保全の推進にもつながると、馬場さんはいいます。

専用の道具を使って、チューブ内に残るカラー剤をなるべく絞り出し使用済みのカラー剤を集めていきます。ヘアカラー剤チューブの回収の仕組みとしては、集めたこのチューブを特定のリサイクル業者に送り、特定の総量が集まるとそれを換金したお金で車いすを購入し必要な人や場所に寄付することができるというものです。

馬場さん自身も、この活動やビジョンに共感し、日頃出る使用済みのヘアカラー剤チューブを地道に集め続けています。また、周辺の理美容室にも声をかけ賛同してくれたメンバーと共に協力してこの活動を普及させようとしています。

こういった活動をより応援していくため、岩手町では「SDGs宣言」という取り組みをスタート。2020年より内閣府からSDGs未来都市の選定を受けている岩手町として、町民の方々と共に持続可能な未来を創っていく動きを加速させるための試みです。野原の床屋のおふたりも、「今後もこの活動を多くの人に広げていきたい」と宣言をされています。少しずつ、循環の輪がこの町で広がってきています。

ご相談・お問い合わせ

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